【書評】ザ・サンキュー・マーケティング(ゲイリー・ヴェイナチャック)

ザ・サンキュー・マーケティング

ザ・サンキュー・マーケティング
ゲイリー・ヴェイナチャック
実業之日本社
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■目次
第1部 サンキュー・マーケティング=ビジネスの原点!
第2部 サンキュー・マーケティングで勝利する方法
第3部 サンキュー・マーケティグの成功例

■本の概要(出版社の紹介文より)
小さな町の暮らしがオンライン上で拡散するいま、「サンキュー・マーケティング」を実践する者だけが、ビジネス社会で勝ち抜ける! 「ソーシャルメディアで世界一成功した男」ゲイリー・ヴェイナチャックが、そのマーケティング論とノウハウ、米国の最新事例をまとめた1冊。サンキュー・マーケティングの極意とは、「顧客とつながり、愛されること」、「時間をかけて関係を築くこと」、「心にくっつくコンテンツを拡散すること」……という究極のワントゥワンマーケティング。ソーシャルメディアだからこそ実現可能な手法です。

■ポイント
1.僕が声を大にして伝えたいこと

サンキュー・マーケティングで成功するということは、親切にしてあたり障りをなくすものを売るということではない。それなら誰にだってできる。あなたがお客を大切に思い、あなたが提供する商品に満足してもらえるかどうかを気に掛けているということを、あらゆる機会をとらえて、印象深く、あなたらしく示す、それがサンキュー・マーケティングでの成功なのだ。(p.73)

「あなたらしく」というのがポイントなんでしょうね。さまざまな企業がTwitterやFacebookをはじめている現在、話題に挙がるのは、堅苦しい企業的な反応ではなく、個性をもって情報を発信しているアカウントですよね。掲示板などのやりとりよりもソーシャルメディアでの対応は、企業とお客さまのやりとりが目に見える形で展開され、場合によっては拡散されるので、それによる影響力も今まで以上に増していますからね。

2.アマゾンがザッポスを買収した本当の理由

買収は数字ではなく、企業文化や時代の流れを考えて行われたものだった。ベゾスは将来を見通す力を持っている。eコマースを次の競争の場と見ていたように、今度は企業文化を新しい競争の場と見ているのだろう。(p.135)

財務諸表上に見える数字よりも自社よりもお客さまにとって提供できている付加価値にお金を出したと言われるこの投資。企業文化をいちから構築するのは大変ですからね。社員のことをきちんと把握することの大切さがうたわれていますが、経営陣の思いつき的な社員厚遇よりも本当に社員が求めている対応を行い、社員が満足感と誇りをもったうえでモチベーションを高め合いながら行動している組織は強いですよね。

3.オープンなコミュニケーションで顧客の要望を集める

過ちは隠すものではない、過ちは、次にもっとうまくやるにはどうすればよいか、人々とつながるには何が必要かを知るためのチャンス、と彼はとらえている。(p.217)

お客さまにレストランを愛してもらうためには、お客さまにレストランを一緒に育ててもらうのだと考えたハンバーガーショップの例。こういう例は、日本でも小さな飲食店などでよく見かけますよね。ファンマーケティング的な感じですかね。逆に、いろいろなことを隠したりしても、(大きな会社などの情報などは)Twitterなどですぐに拡散されたりしますからね。

■感想
ソーシャルメディア時代に企業はどうツールを活用していくのか、アマゾン、バーンズ・アンド・ノーブル、デニーズ、リーボック、P&Gなどの例を通じて、成功例や失敗例とともに紹介されていました。冒頭に監訳者の解説があるのですが、それが26ページとボリュームがあるうえ、的を得ていて、本書を読み進めるために背中を押してくれるようなわかりやすい内容でした。ソーシャルメディアをこれから活用しようと考えている人にとっては、まぁ、はじめる前に一読しておくといいかな?といった感じですかね。要は、インターネットという機械的になりがちなサービスに対して、いかに人間味をもって一人ひとりに応えていくか、その考え方が綴られているような1冊でした。

■余談
2010年に発売された「~Twitter、Ustream.TV、Facebookなど、ソーシャルメディアで世界一成功した男~ゲイリーの稼ぎ方」で話題となったゲイリー・ヴェイナチャック氏の著書。ソーシャルメディアを活用して実家の酒屋の業績を8年間で15倍にしたあと、現在サンキュー・マーケティングでコンサルなどを行っているとのこと。

■関連情報
Old Spice | The Man Your Man Could Smell Like(Youtube)
Sesame Street: Grover Stars in “Smell Like A Monster.”(Youtube)


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