【書評】「苦手な顧客」とどう向き合えばいいのか 「感情労働営業」スキルを高める方法(茂木信幸)

「苦手な顧客」とどう向き合えばいいのか 「感情労働営業」スキルを高める方法

「苦手な顧客」とどう向き合えばいいのか (「感情労働営業」スキルを高める方法)
茂木 信幸
東洋経済新報社
売り上げランキング: 85006

■目次
第1章 「苦手な顧客」とどう向き合えばいいのか
第2章 相手のことを「好き」だと”演じきる”
第3章 感情のコントロールをスキルにする
第4章 演技ができれば営業成績は上がる
第5章 一所懸命になり過ぎない
第6章 家族や恋人との関係でも”演じきる”

■本の概要(出版社の紹介文より)
研修受講者の4割が売上1.5倍増を達成! 自分と相手の感情をコントロールすることで、営業成績向上につながる「感情労働営業」のノウハウを元大手製薬メーカー人事部長が紹介する。

■ポイント
1.苦手な顧客がいるうちは売上は上がらない

トップセールスの営業員は、早い段階で新規採用を獲得し、目標数字に対する進行が早め早めに進んでいきます。それにひきかえ並みの営業員は、目標数字の進行と同じか、やや遅れながら営業活動が進行していき、最後になって押し込みで帳尻をあわせようとします。(p.34)

トップセールスなどを表彰する文化のある会社とそうでない会社では、また違ってくるのかと思いますが、目標を強く意識して、早め早めに動いている人の方が、動きにもゆとりができるし、効率がよくなることは確かですよね。結局の所、苦手なお客さん相手にいろいろとネガティブに考えたり、悩んだりしている時間がダメなような気がするので、その自身の感情コントロールを工夫するだけでも、全然違ってきますよね。

2.感情労働では人が主役

肉体労働では、自分の肉体を通じて生産されたものが労働賃金の対価となります。頭脳労働では、自分の考えや判断、分析や評価、企画などが賃金の対価となります。一方、感情労働では、労働のなかで相手との関わり合いをもちながら、自分で自分の気持ちを意識して高めて笑顔で接したり、不満や怒りを抑圧して冷静に対応したりしながら、相手のなかに望ましい精神状態をつくり出していくことが賃金の対価となります。(p.84)

感情型労働を行っている人の多くがアルバイトとかそういった分類かと思ったのですが、営業の方も言われてみれば、感情型ですね。よく高額のセールスをやっている人で、本を書いているような有名な人は、あの人から買いたいと思わせる心理的なオーラみたいですからね。デフレが進んで、どんどん価格面での差別化が難しくなっている現在、こういう感情労働によって付加価値?を上げ、それによって成功する会社?が増えてきていますね。

3.頼りになる営業員を目指す

顧客の居心地をよくすることだけが営業員に求められる要素ではありません。ときには辛口の意見を自分の立場に立って言ってくれる人の存在も顧客には必要です。(p.222)

これ、よく言われることですが、線引きが難しいですよね。近すぎても遠すぎてもダメ。ちょうどいい感じにやりとりできる人がビジネスとして成功されている人なんでしょうね。お客さんの置かれている立場や考え方をよく考え抜いた状態で、言うべきときには言える、そして、あとから感謝されるような関係を築いていきたいですよね。

■感想
経験3年目になったMR営業マンAさんとクライアントであるクリニックのB先生のやりとりの物語?をベースに、心理学やコミュニケーション、マーケティングの理論などを網羅しながら、営業成績をアップさせるためのアプローチについて記載された内容でした。さまざま分類も、かなり多くの種類が網羅されているので、自身の体験などを踏まえて、自分はどのタイプ、クライアントの○○さんはこのタイプなどと当てはめながら読み進めることもできるので、より深く、味わうことができるかな?という印象でした。一度読んで終わりという感じではなく、いろいろな体系が紹介されているので、新たなタイプのお客さんに出逢ったときに、もう一度、本書に戻ってきたくなるような情報の網羅っぷりでした。

■余談
なんで、医療系の営業が例なんだろう?と思っていたら、著者は万有製薬(現:MSD)で人事部長、人材開発ディレクターを務められていた経歴だからか。その後、慶応大学で修士論文として、感情労働営業の研究を論文として執筆されたとのこと。

■関連情報
MOKIコンサルタント株式会社


  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

WP-SpamFree by Pole Position Marketing

ユナイテッド・シネマ 最新映画を自動更新でご紹介!