【書評】ハーバード流ボス養成講座―優れたリーダーの3要素(リンダ・A・ヒル、ケント・ラインバック)

ハーバード流ボス養成講座―優れたリーダーの3要素

ハーバード流ボス養成講座―優れたリーダーの3要素
リンダ・A・ヒル ケント・ラインバック
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 253

■目次
第1章 マネジャーの三つの至上課題――旅の意味を知る
第2章 わたしは上司だ!――公式の権限に寄りかかってはいけない
第3章 わたしは友人だ!――私的な関係には落とし穴もあるから気をつけよう
第4章 あなたは信頼に値するか?――影響力の源泉は信頼
第5章 組織の現実を理解する――チームの成果を高めるには影響力が欠かせない
第6章 自分の影響力を広げよう――キーパーソンとの人脈を築いて影響力をおよぼす
第7章 自分の上司を忘れてはいけない――上司との重要な関係を最大限に活かす
第8章 将来像を描く――変化の激しい環境に対応したマネジメント
第9章 チームの仕事のしかたを明確にする――望ましいチーム文化を醸成する
第10章 チームは個人の集まりでもある――チームと人材、両方をマネジメントする
第11章 日々の業務をとおしたマネジメント――三つの課題を日常業務に当てはめよう
第12章 マネジメントの旅を完結させる――経験と人間関係から学ぶ

■本の概要(出版社の紹介文より)
MBAを取っても、なぜ優れたマネジャーになれないのか? ハーバード・ビジネススクールの人気教授が30年以上の研究から導き出した「結果を出せるボスになる方法」と「優れたリーダーの3要素」を具体的に徹底解説!

■ポイント
1.人々が上司に望むのは、公式の権限にもとづく関係以上のものである

たいていの人は、あなたとの関係が一から十まで権限だけで決まるのを望んでいないのだ。彼らは人間らしい個人的なつながり、感情面の触れ合いを期待している。自分個人を気遣ってほしい、成長や進歩を促して欲しいと願っている。(p.71)

この点については、日本では、まぁ、常識的なこととして捉えられていますよね。最近では、そういう傾向が減ってきているのかも?ですが、中小企業とかを扱ったドラマでは、社長に付いていきますよ~的な台詞をよく目にしますよね。逆に、大企業などを扱ったドラマでは、権力に付いていきますよ的な様子で描かれていることが多いので、その辺、組織によっても違いますよね。結局は人と人の関係なので、個人的なつながりの方も重視していきたいと思うし、そちらの方が、組織のベクトルも揃ってモチベーションも上がるのではないかな?と。

2.厄介な上司のもとで仕事をする

自分のことしか頭にないこうした人々に対処するには、彼らの視点に立って「身の危険に溢れた過酷な場所」として世の中を見てみる必要がある。共感や個人的な後押しを期待してはいけない。素晴らしい成果には賞賛を贈り、心からの共感を示す方法を探ろう。優れたアイデアにははっきりと賛成の言葉を述べよう。(p.199)

上司の当たり外れで、その人の会社人生における成長や今後に影響を受けることは少なくないので、双方、お互いに理解し合った状態で成長したり、協調し合うことが大切だという示唆。この項目では、自分のことしか頭にない残念な上司に当たったときにその打開策について触れているけど、そういう上司を残している会社側にも問題があるわけで、経営陣はそのようなことも考えて、きちんと管理職の教育を行うべきですよね。また、部下のマネージメントとともに、成長をうながすことで、組織のできることを拡大し続けられるようなタイプの人が多い組織は栄えていますよね。

3.チームメンバーは自分たちの成果を明確に知る必要がある

チームはさまざまな点について明確さを必要とするが、成果についてのフィードバックもそのひとつである。本物のチームは魅力ある目的に奉仕し、やりがいのある目標に向けて尽力するため、メンバーはその時々の進歩状況を具体的に知りたいと考えるものだ。(p.274)

管理する側が心を閉ざしている組織において起こりがちなケースですね。情報を自分の中だけに留めているので、部下側はモチベーションも上がらず、日々作業をくり返すだけでゴールすら見えない。また、自分の成果がどれくらい市場にインパクトを与えているのかもよくわからず、一方的に評価だけが下される。組織としては、マイナスのスパイラルに陥るし、ストレスも貯まる、あまりよくない例ですよね。

■感想
本書では、できるマネージャーの3つの課題として、自分のマネジメント、人脈のマネジメント、チームのマネジメントを挙げている。この3つの課題に対して、ストーリーを交えながら、その解説という形でまとめてある点は、具体的であり、わかりやすいと思う。また、各パートの最後にはそのパートのまとめ、マネージャーが誤解していそうな箇所については、あえて「誤解」という見出しを用いるなど、読者に配慮された構成だった。

まぁ、必ずしもハーバード流のマネジメントが正しいとは言えないし、それぞれの会社ごと、日本ならではのマネジメント手法も存在すると思う。ただ、本書で記載されていたベースの部分については、誤解している人も多いと思うし、気づきが得られるような内容とボリュームに仕上がっているのでは?と思った。

■余談
気のせいか、最近「ハーバード流」という枕詞の付いた本が多いような……。白熱教室の影響かな? 海外の大学の講義などもiTunes Uなどで視聴することができるケースもあり、そういう機会は積極的に活用していきたいですね。東大など、日本の大学も秋入学という観点だけでなく、授業の英語化やこういう無料配信などを活用していかないと……なんて思ってしまいました。

■関連情報
Harvard University
アップル – iTunes U – いつでも、どこでも、なんでも学ぼう。


  1. コメントはまだありません。

  1. トラックバックはまだありません。

WP-SpamFree by Pole Position Marketing

ユナイテッド・シネマ 最新映画を自動更新でご紹介!